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コラム超音波溶着器 2025/05/27

超音波溶着器の仕組み

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超音波溶着は、超音波振動を使って熱可塑性樹脂などの部材同士を接合する技術です。
※熱可塑性樹脂:加熱すると柔らかくなり、冷却すると再び硬くなる性質を持つプラスチック。ポリエチレンやポリプロピレンなど。
接着剤やテープ、ホッチキスなどを使用せずプラスチックを接着することができるため、安心・安全・経済的、さらに効率的な方法として、様々な現場や用途で使用されています。

▽目次

 

▽超音波振動で、どうやってプラスチックを溶かしている?

超音波振動とは高周波の振動エネルギーを言い、20KHz以上、つまり1秒間に2万回以上振動を繰り返している状態を言います。
超音波溶着では、重なり合った樹脂に超音波振動を伝えることで、摩擦熱を起こし、素材を溶かしてくっつけます。つまり、外部から熱を加えて溶かしているのではなく、樹脂を振動させて溶かしているのです。

超音波溶着器は、接着剤やテープなどを使わず経済的、一瞬で溶着できるため効率的、化学薬品を使用しないため安全性も高いのが特徴です。熱溶着器のように、熱板がついていないので、火傷の心配もありません。

Ultrasonic-and-Hot-Plate-Welding

超音波は、超音波溶着のほかにも、超音波洗浄機や超音波カッターなど、さまざまな分野で利用されています。

▽超音波溶着の仕組み

1.振動エネルギーの発生
超音波振動を発振器が生成します。
Ultrasonic welding 1

2.振動の伝達
ホーンを通して部品の接合面に振動が伝わります。
ultrasonic-welding

3.発熱・溶融
微細な振動で摩擦熱が発生し、樹脂が局所的に溶けます。

4.冷却・固化
振動を止めると溶けた部分がすぐに固まり、接合が完了します。

 

▽超音波溶着の主な特徴

早い: 数秒で溶着完了。効率的。
省エネ:溶着する一瞬のみ電力を要するため、省エネ。
経済的:接着剤・テープ・ホッチキスなどの副資材が不要。コストパフォーマンスが良い。
安全:接着剤のような化学薬品を使用しないため、安全性が高く、熱溶着のようなやけどのリスクも低い。
熱溶着と比べて:溶着スピードが高く、火傷リスクが少ないため安全性が高い、電源をいれてすぐに使える。熱溶着器は、外部から熱を加えるため、接合部まで熱を伝達させ、溶かすのに時間がかかるが、超音波溶着器は超音波振動が一瞬で接合部に伝わるため、溶着時間がかからない。
接着剤と比べて:接着剤を塗布して接合する場合、接着させる時間(硬化時間)が数分~数時間程度必要。超音波溶着器は数秒で溶着可能なため、効率的な作業が可能。また超音波溶着は、化学物質使用しないため安全性が高い。

▽超音波溶着キュッパ・リニアキュッパの特徴

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朝日産業ではポイント溶着器の超音波溶着キュッパとドットライン溶着器のリニアキュッパを販売しています。
充電式コードレスタイプのラインナップもあり、スーパーマーケット、テイクアウト用の食品包装容器やフードパックの溶着の他、工場での部品の個包装や、各種プラスチックの溶着に使用されいます。
20年以上超音波溶着溶着器を販売してきた朝日産業では、様々なお客様のニーズに応えた使いやすい超音波溶着器の開発を目指しています。

超音波溶着器キュッパ・リニアキュッパの特徴
コンパクト:コンパクトな本体のミニ超音波溶着器。
疲れにくい:人間工学に基づいて設計された握りやすいハンド部分(ハンドピース)を軽い力でホッチキスのように数秒にぎるだけで溶着できます。ホッチキスに比べ、軽い力で作業でき、疲れにくい。
誰にでも使える:難しい設定はなく、電源を入れて溶着時間を設定するだけ。誰にでも使いやすい。
作業しやすい:溶着ポイントが見やすいようにハンドピースの先端から溶着ホーンが見えるようになっています。作業効率と品質を高く保ちます。
強力溶着:縦・横複合振動で強力にプラスチックを溶着します。
様々な用途に対応:ポイント溶着器キュッパは、フードパックなどの厚みのある素材の溶着が得意、ドットライン溶着器リニアキュッパはフィルムや不織布などの薄い素材の溶着を得意としています(※素材の種類や厚みなどの条件により異なる場合がございます)。その他、ドットライン溶着器リニアキュッパに取り付けるポイント溶着用チップなどお客様の用途に合わせた商品をラインナップ。
コードレスタイプ:電源が近くにない現場や、持ち運んで使う場合に便利なコードレスタイプもあります。
日本製:安心の品質。メンテナンスサポートも日本で行っています。
海外電圧にも対応:100~240Vの電圧に対応。欧州安全規格CEに対応したモデルも販売しています。

▽超音波溶着器キュッパとリニアキュッパの違い

ポイント溶着器キュッパとドットライン溶着器リニアキュッパは、両機種とも超音波で熱可塑性樹脂を溶着する機械です。
溶着金具の形状が異なるため、溶着跡の形状が異なるの主な違いです。

キュッパは超音波ホッチキスとも呼ばれ、1か所ずつポイント溶着でき、溶着跡は、小さな半円型です。比べて、リニアキュッパは点線を描くように線状に溶着することができます。溶着金具はタイヤのようになっていて、ハンド部(ハンドピース)を横にスライドながら溶着します。
リニアキュッパは1回で広範囲(線状)に溶着できますが、ブリスターパックのような厚みのある素材はあまり得意とせず、キュッパは1点ずつ溶着していくため、厚みのある素材でも溶着しやすい特徴があります。逆に、キュッパで薄いフィルムなどの素材を溶着した場合、1点のみの溶着のため溶着がはがれやすくなる場合がありますが、リニアキュッパは点線状に広範囲を溶着できるため、安定したシールができる場合もあります。使用用途や素材によって、ポイント溶着器キュッパとドットライン溶着器リニアキュッパを選択することができます。

商品名 キュッパ リニアキュッパ
超音波溶着器キュッパQP-01 l-qp-01
溶着金具 tip-of-qp-01 tip-of-lqp-01
溶着形状 点(6×3mmの半円型)
weld-marks-QP-01
点線
dotline-sealer-plastic-bags
溶着方法 1点ずつシール スライドして線状にシール
オプション部品 なし ポイント溶着用一文字チップ
発振周波数 57kHz
最大出力 20W
対応電圧  100V 50/60Hz
製造国 日本
参考動画

 

※超音波溶着器による溶着の可否、強度は素材の種類や厚み等によって異なります。
弊社では、お客様の使用する素材の溶着試験を無料で行っています。
超音波溶着器の購入を検討される場合は、是非ご相談ください。

 

弊社で販売している超音波溶着器

超音波溶着器キュッパ
https://asahi-sg.co.jp/products/quppa/
超音波溶着器キュッパ

超音波溶着器リニアキュッパ
https://asahi-sg.co.jp/products/linearquppa/
l-qp-01

お問い合わせ
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